講師 茨城県立医療大学 山口 忍 氏
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【事業報告】
令和4年度健康づくり指導者研修会
保健師等人材育成レベル1-1(新任期)
日時:12月15日(木)10:00~16:00
会場:茨城県立健康プラザ
1 開会・オリエンテーション
2 講義 茨城県の保健師人材育成の考え方
講師 茨城県庁統括保健師 健康増進課 技佐 塙 清美氏
(1)自治体保健師の状況
(2)保健師の人材育成について
茨城県保健師活動指針
茨城県保健師人材育成指針第2版
(3)新任保健師育成ガイドラインの活用
3 グループワーク
演題① グループごとに現状の情報交換
自己紹介
“半年間の保健師活動の振り返り”を基に現在の活動状況等の意見交換
をする。
演題② 家庭訪問時の個別支援計画で必要なこと
事例1 母子保健に関する訪問
本児:R4.3.20生 第2子 男児 35週 2,500gで出生
母親:30歳 主婦
父親:31歳 会社員
姉:3歳
実家からの支援は得られず、母親が1人で養育。1か月健診では体重が
生下時から+600ℊであった。保健師が初回訪問時に育児指導を実施した
が、3か月児健診で体重増加不良、首は座らず、追視もない。精密検査
の指示がでるが、医療機関への不信感が強く未受診。5か月が経過した
が体重の増加がみられないとのことで訪問を計画する。
事例2 精神保健に関する訪問
Aさん:50歳 男性
20歳代後半に統合失調症を発症。入退院を繰り返し農業を手伝いながら
生活。
母親と2人暮らし。父親は10年前に死亡し、兄弟はいない。
Bさん:Aさんの母親 80歳 半年前に脳梗塞を発症。自力で室内歩行が
できる状態で自宅に戻った。要介護2でホームヘルプサービス(3日/週)
が導入。
Bさんのケアマネジャーから「Aさんがホームヘルパーの訪問を嫌がるよ
うになり、玄関で追い返すようになった。妄想のような言動もみられる」
と連絡があり、地域包括支援センターの保健師と同行訪問を計画する。
各事例、70分のグループワークで「心配されること」と「支援の方向性、家庭訪問の支援計画」を話し合う。最後に話し合われた内容を発表し、全体で共有する。
4 まとめ及び講義 個別支援から地域の健康課題を考える
講師 茨城県立医療大学 山口忍教授
・保健師は個人を診ると同時に集団を診る。個(家族)と集団(地域)
を関連付けて考える。
・保健師が行う地区診断は、日常業務の中で行う意図的な情報収集や
実態把握・生きた情報・住民の声・反応を大事にする。
・日頃の保健師活動の中から情報を積み上げ、次の課題を見つけていく
ことが保健師活動
5 閉会
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