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令和5年度日立ブロック専門研究会【Zoom研修】

更新日:2023年08月14日

講師 岩﨑 由純 氏
講師 岩﨑 由純 氏
令和5年度 日立ブロック専門研究会(Zoom研修)

<日時>
令和5年8月7日(月)14時00分~15時30分

<内容>
講演「言葉のちから 無限大! ~保健師のコミュニケーションスキルを高めるために~」

講師 日本ペップトーク普及協会代表理事
 日本コアコンディショニング協会会長
全米アスレティックトレーナーズ協会公認アスレティック・トレーナー
日本スポーツ協会公認アスレティック・トレーナー 
岩﨑 由純 氏

〇PEP TALKの意味
・PEPとは活気・元気・活力のこと、PEP TALKで激励演説・応援演説の意味。
・具体的にはPEP TALKはスポーツの試合前に監督やコーチが選手に向けて、先生や親が発表会や運動会前に生徒や子どもに向けて、上司がプレゼン前の部下に対して等、大事な場面の直前に前向きな背中の一押しとなるショートスピーチである。
〇PEP TALKの表現
・短く、わかりやすく、肯定的な言葉を使い、人の魂を揺さぶり、その気にさせるトーク。
・最善の結果、前向きな姿勢をイメージできるように、事実のとらえ方をポジティブな言語に変換、してほしいことを否定的な言葉を使わず、可能な内容で伝える。励ます言葉とは限らない、
 落ち込んだ状態や怒っている状態などでは能力が十分発揮できないので、心を最適化する言葉かけであること。
・具体的には“負けるな”は否定的な表現なので×、“勝て”は必ずしも可能なことではないの
で×、“ベストを尽くそう”が適切。
〇学習性無力感とは
・失敗や挫折は学び、成長、改善のチャンスであるが、ダメ出しされ続けるとやる気をなくす=学習性無力感。
・学習性無力感から立ち直るためにはアルバート・バンデューラ提唱の自己効力感を高める4つ
 のステップが効果的。①成功体験:大きな成功でなく、日常生活上の小さな成功体験を意識する。②代理体験:誰かの成功体験から学ぶ。③言語的説得:今の精神状態にあったちょうど良いポジティブな言葉。④情緒的歓起:自分が前向きになれる場所・音楽・食べものなどを利用。
・レジリエンスとは逆境や困難でへこんでも撥ね返せるような心の復元力をいい、レジリエンスは生まれつきの資質ではなく、筋肉のように鍛えられる。レジリエンスを身に着けるために言葉の力を身に着けること。
〇怒らないで叱る
・人の言動や失敗を改善させようと叱る、諫めるときに起こってしまう人がいる。本人が活きるように、本気でカラッと短く𠮟ることが大切
〇ペップトーク成功の4つの鍵
・立場や状況、精神状態などをよく見て、質問力・傾聴力・斟酌力(さじ加減)・表現力を使っ
 て、相手が一番言われたいことを伝える。
・質問力を高めるために、YesかNoで答えるクローズ質問でなく、意見や考えを言えるオープン質問を投げかける。過去にフォーカスすると、言い訳的なことしか言えない。未来質問をする。“何でわからないんだ”といった否定的な質問でなく、“どこまでわかっているのか”といった肯定的な質問をする。
・怒らないで叱る=行動を改善させるための伝え方も大切。人の言動や失敗を改善させようと叱る、諫めるときに怒ってしまう人がいる。本人が活きるように、本気でカラッと短く𠮟ることが大切。
〇セルフペップトーク
・セルフペップトークとは自分自身への勇気づけの言葉。自分に対しネガティブな思い込みがあ
れば、なりたい自分になるための言葉を探して、それを心で連呼したり、言葉をメモに書いて 
持ち歩くなどすれば、ポジティブ自分に変わることができる。言葉には人生を左右する力があ
る。
・保健師は誰かのドリームサポーターでもある。ペップトークを使って心を最適化する言葉かけ
 をし、相手を元気にその気にさせることができる。そのためにもまずはセルフペップトークで
 自分自身がポジティブに。

 

 

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