講師 坂田 静香 氏
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令和元年度市町村保健師研修会
日 時 令和2年1月30日(木) 13:30~15:30
会 場 茨城県市町村会館 2階 会議室
(演題)「人が集まる、目を引くチラシの作り方」
(講師)NPO法人男女共同参画おおた 坂田静香 氏
(講演内容)
○ 非営利で無料にもかかわらず、人の集まらない講座の言い訳トップ3
(坂田講師自身の経験として)
第1位 「いつかは報われる」(開き直り)
第2位 「市民の意識が低い」(責任転嫁)
第3位 「天気が悪かった」「天気が良すぎた」「天気には勝てない」
番外編 「こんないい講座に来ない方が悪い」「やる事に意味がある」
「私は専門職だから企画は向いていない」「地域性に合わない」など
⇒ 人が来ない原因は「企画力」と「広報・PR力」が不足しているだけ
「チラシ(=広報・周知)」と「企画」は掛け算の関係
⇒ どちらかが「0」だとトータルも「0」
○坂田講師の作るチラシが人を集められるようになった理由
① 目的をチラシに一切載せないようにした
② 対象者を絞って企画する
③ タイトルにもこだわる(身近なゴールの設定)
○「企画力」と「広報力」向上のために
□ 対象者が読む雑誌の企画内容をリサーチ
□ 企画する人材を増やす(企画を募集する、チームで企画をする)
□ 参加してほしいターゲットに近い(年齢、価値観等)企画者の意見を尊重する
□ 他地区や同業他社の内容、人の入りをリサーチ
□ 参加動機をリサーチ
□ アンケート結果を分析
□ 積極的にいろいろな講座や研修に参加する(講師選び、仲間づくり)
□ 年齢・性別・ライフスタイル・仕事が異なる人と会話する機会を自ら積極的に設ける
□ 対象者の会話をそっとチェック
□ 既存の広報ルート以外の広報手段を探すこと
□ 対象者に響く言葉を探る(電車の中吊り、待ちの看板、ラジオ等)
□ 口コミ、ネットコミの利用
○手に取ってもらえるチラシづくりのポイント
① ターゲットの心に響くキャッチ―な言葉を探る
② パソコン技術を磨く(ワードの簡単なテクニックでチラシは作れる)
③ 認知力の低いカタカナ語や専門用語はタイトルに使用しないこと
④ できるだけイラストを入れる。複数を入れる場合には同じ作者のイラストを入れる
⑤ タイトルは紙面の上部1/3が勝負 ⇒ HP掲載用にも使える
⑥ 対象者によって、文字の大きさ、言葉遣い、広報媒体、申込方法が異なる
(具体的には)
・チラシはカラー用紙に1色または2色刷り ※輪転機で作成(フルカラーはコストがかかる)
・講座の詳細は裏面を活用
・横書きの場合左上が最初に目に留まる場所(縦書きの場合は右上)=ゴールデンスポット
・企画のウリをいかに目立たせるか
・対象者を絞らない土曜の午後の講座は惨敗する
・コース全てへの参加を条件にすると集客しにくい
・過去の参加者のよかった感想を載せる
・講座の参加対象者と参加決定権を持つ人が異なる場合もある(決定権を持つ人向けに周知)
・講師紹介は「人気の~」「評判の~」「今話題の~」などでアピール
・退職後の男性は図書館に行くことが多い⇒図書館に多くチラシを配置
・FAX、メール、電話など対象の年代に合わせた申し込み方法を選択
○キャッチコピーのポイント
(1)こんなタイトルでは人は集まらない
● 得られるものが不明なスーパーゴール型「世界平和をめざして」「地域福祉の向上のために」
● 社会背景タイトル型「変わりゆく社会と女男」
● ゴールが主催者目線型「医療費削減のために」
● 言葉足らずで内容不明型「マナー講座」「健康講座」「介護予防講座」「環境学習会」
● ダジャレ系「○○しま専科」「俺たち団快世代」
● 疑問系「特定健診とは?」「フレイルって何?」「NPOってなに?」「地球温暖化って何?」
● 認知率の低い専門用語型「SDGsセミナー」「エンパワメントセミナー」
● 相手の立場を否定型「おやじ改造計画」「子供に嫌われないための講座」
● レッツ系「人権を今学び合おう」「地域で子育てを楽しもう」
● 人に言えないタイトル型「尿失禁講座」「DV被害者セミナー」
(2)いいキャッチコピーのポイント
■ ゴールが見える、対象者がわかる断定形もしくは体言止め
「子育てママのためのお金がたまる家計術」
「もうひとはな咲かせるための女の生き方塾」
「ひとりでがんばらない子育てのススメ~ワンオペ育児から抜け出すヒント~」
「シニアライフをステキに彩る生き方・暮らし方講座」
■ 子ども向け、親子ものは楽しそうなタイトルを
「夏休みだよ!パパとキッズのチャレンジ大作戦」
「親子でつくろ!ゲキうま クリスマス料理」
■ 講師のセールスポイントを入れ込む
「有名シェフが直接指導!男の料理教室」「名人から教わる手打ちそば作り」
「人気コメンテーターに聞く世界の『いま』」「地元で評判のドクターから学ぶ健康講座」
「あのプレゼンの達人によるスペシャル講演会」
「○○市が生んだ女性トップリーダーから学ぶ成功セオリーと仕事術」
「大河ドラマ『江』『篤姫』の人気脚本家が贈る、歴史と人生の舞台ウラ」
■ 数字の表現方法
× ○
33.6%がリピーター 3人にひとりがリピーター
46.2%が癌になっている 2人にひとりが癌になっている
ほぼ100%が満足と答えている 96.2%が満足と答えている
年間700万人の子どもが貧困で死亡 4秒に1人が貧困で死亡
25時間で1万円 1時間、なんと400円
ひと月4500円の寄付 1日わずか150円、ペットボトル1本分
ひと月500円の節約 年間6000円、10年で家族旅行ができる!
10ヘクタール 東京ドーム2個分がすっぽり入る大きさ
岩手県の面積は15280㎢ 四国4県とほぼ同じ面積
○もっとも大切なこと
まず企画ありき!
① 対象者を徹底的に絞る
② 対象者の心に響くゴールの見えるタイトルをつける
③ あとは担当者の熱意と努力
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