講師 山口 忍 氏
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2019年度保健師等人材育成研修 レベル1(新任期)
第1日研修 議事録
期日:令和元年8月27日(火)10:00~16:00
場所:茨城県立健康プラザ 2階 健康づくり研修室
10:00開会
あいさつ:茨城県立健康プラザ 副管理者 秋山 稔 氏
オリエンテーション:茨城県立健康プラザ 小室 氏
司会:藤本(市町村保健師連絡協議会)
10:10研修
〈講 義〉地区診断の基本的な考え方と方法について
〈講 師〉茨城県立医療大学保健医療学部看護学科 教授 山口 忍 氏
〈研修の目的〉
・公衆衛生看護特有の個と集団を診るという考え方を実践でいかす。
・自分の次年度の活動方法を明確にする。
・先輩保健師、同僚とのコミュニケーションを活発にして、自分らしい活動を展開でき
る保健師になる。
・属する自治体について熟知し、自治体の保健師として活動する意欲をもつ。
〈課題の説明〉
1先輩保健師に語ってもらった「目指す住民の姿(住民がこうあってほしい)」のうち、
印象に残っていることを記載する。「生活する住民の姿」が書かれていることが望まし
い。
2保健活動から、「地域の健康課題ではないか」と感じていることを記載する。個の視
点と集団(一定の地区・特定集団)を対象とする見方で。
3「自分が今年度取り組みたい地域の健康課題」として明らかにしたいことを記載する。
地域住民の健康課題を書く。自分の関心があるところから始める。
〈地域の健康課題を見つける〉
「公衆衛生」:個の健康課題を個にとどめず、地域全体の健康課題としてとらえ、地
域全体の健康を向上できるようにする。
「ヘルスプロモーション」:人々が自らの健康をコントロールし、改善することがで
きるようにするプロセス。
〈公衆衛生+看護の視点で個と集団を関連づける〉
・保健師は個人を診ると同時に集団を診る。
・集団をみると同時に個人を診る。
〈地区診断〉
地区診断とは、地域の健康課題を明確にするための基盤である。保健師が行う地域診
断は日常業務の中で行っていく。
①実態把握 既存資料の読み取り、関係団体・関係機関・関係者からの情報、保健師
自身の活動や観察から地区踏査を行う。生きた情報・住民の声・反応が大事。
②原因・背景の明確化(アセスメント) 数年間の推移をみる。他の地域との比較を
行う。解釈の妥当性、正確性、客観性の検討を行う。
③課題と対策の樹立 緊急性と優先度を考慮
④計画の立案
⑤実践 地区診断のための活動ではなく活動結果を地区診断に生かす。
⑥評価
11:40~12:00 個人ワーク 講義を聞いて自分自身のまとめた課題の修正を
行う。
13:00~13:15 アイスブレイク 佐藤・柴(市町村保健師連絡協議会)
13:15~15:20 グループワーク「事前課題の振り返り」
9グループに分かれて、事前課題のプレゼンテーションの実施。課題を進める上で困
っていること、疑問点、今年度自分が取り組みたいことの確認を行う。
15:20~15:45 グループ発表
・地域によって、健康課題が違うことが分かった。
・市民の生の声を聞くことが大切である。
・対象者を明らかにし、健康課題を絞っていこうと思う。
・グループ内で話すことで、それぞれの市の事業、どのような相談が多いか等を学ぶ
ことができた。
・健康課題を落としこむことが難しかった。
・課題が大きすぎるので焦点をしぼり、自分が取り組めそうなことを実践していく。
・健康課題が行政の目標や課題になってしまった。
・既存のサービスはあっても、支援が必要なことが分かった。
・潜在的なニーズも把握していくことが必要。
・課題を1つにしぼっていく。
・市としての目標ではなく、自分の手が届く範囲でできそうなことを考えていきたい。
15:45~16:00 まとめ 山口氏
・住民主体ということをみんなが理解してくれた。
・健康課題を考えるにあたり、みなさん頭のなかがぐるぐるしていると思うが、考えること、それが大切である。
・既存のサービスがあっても、サービスの狭間で抜け落ちる人がいる。その人達を支
援していくことが大切。法律で定められたことを実施するのは当然であり、埋もれて
いる人を見つけてこそ、専門職としての仕事である。
・課題を見せてもらったが、皆さんよくできていた。ディスカッションして自分の中
で組み立てていってもらいたい。
・文章も分かりやすく書いていた。
◎本日のグループワーク、先生のアドバイスをもとに、R1.11.6まで課題をグループで
集約し健康プラザあてメールで提出する。
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