茨城県市町村保健師連絡協議会のホームページ

トップページ > 事業報告

平成30年度第2回専門研究会(全体)

更新日:2018年10月19日

講師 徳田 克己 氏
講師 徳田 克己 氏
平成30年度第2回専門研究会(全体)

日時 平成30年10月5日(金)
会場 茨城県市町村会館 201会議室

演題『気になる子供の対応』
講師筑波大学 医学医療系 教授 徳田 克己氏


発達障害は、小児科医であれば誰もが診断できるわけではない。国や文化によっても引く線が異なり、見立てをする必要がある。しかし、小児神経科の外来で児の様子を診ることは困難なため、保護者から普段の様子を聞き取り診断することになるが、保護者からの情報がゆがんでしまうことが多くなる。なぜなら、保護者は発達障害と診断されたくないという感情から情報がゆがんでしまうと考えられている。保育者等から客観的な情報提供が必要になってくる。
ADHD衝動型・不注意型はステラテラというう薬剤により衝動性を抑えることができるが、それ以外の発達障害には効果のある薬剤がなく、医療で治すことはできない。しかし、「気になる子」の割合は小学1年生で10人に1人、小学6年生で16人に1人、成人では40人に1人と成長に伴い減少していく。育児や教育の適切な関わりにより改善されていくためである。特に3歳から小学3年生までの関わりが重要である。ことばの指示は忘れてしまうので、一つ一つの場面で絵カード等を使用して細かく教えていくこと。つまづきが生じた場合、乗り越える方法を一緒に考え、つきそい、寄り添いながらに乗り越える経験が二次障がいを予防することが非常に重要である。二次障がいは、親や教育者が叱ることで作られるものであり、性格のゆがみや意欲のなさが一生続くことになる。3歳から小学3年生の時期に問題となる衝動性は小学4・5年生がピークであり、徐々に治まっていくことを理解して育て、教育することが大切である。発達障害者が就ける職業と就けない職業があることを理解し、知識を学び技術を身に着けられるよう支援することが非常に重要である。発達障害について正しい知識を持たない者は、愛情を持ってちゃんと向き合えば改善できると考えることがあるが、きちんとしたテクニックを持って支援することが必要である。

【親・保育者が訴える気になる子の問題例】
・指示に従わない
 →ことばは消えてなくなる。見てわかるようビジュアル化する
・友達に手が出る
 →後から叱るのではなく、前にほめる
  「えらい!友達をたたこうとしたのにガマンできたね」
    ↓
  ほめられるとうれしい
    ↓
  がまんするとほめられる
    ↓
  ほめられるとうれしいからがまんする
・ふらふらと立ち歩く
・場に合わない発言をする。場を読めない
・活動の切り替えが苦手
 →泣き出したら(パニック)関わってはいけない。子どもは泣くこと以外のクールダウンの方法はない。泣かせる。泣き終わると切り替わる
・食べ物の好き嫌いが激しい
 →感覚異常による系統的脱感作 スモールステップでほめる(一つずつでもほめる)
・大きな音やざわざわした雰囲気が苦手
・二つ以上の指示をすると混乱する
・一番じゃないと嫌だとさわぐ
 →いろいろな一番を作り、一番の経験を積ませる
  例)早い一番・カラフルに色が塗れた一番・線がきれいにかけた一番等
・並ぶことができない
 →「並びなさい」ではどうしたいいかわからない。「〇〇ちゃんの後ろに立って」
・変化に弱い(運動会・発表会・遠足等)
 →予行練習等の事前準備でとまどいを小さくする
講演会の様子
講演会の様子

関連書類

 

 

ページのトップへ